初心者向け!ダイビング器材の基礎知識と選び方

ダイビング器材の基礎知識

ダイビング器材の正しい知識を持つことは、安全にダイビングを楽しむためには必須の知識です。また、ダイビングが趣味の方の中には、My器材をそろえたいとお思いになる方も多いと思います。そんな方々も器材についての正しい知識があると自分にあった器材を選ぶ事ができます。自分に合った器材を使う事でダイビングを何倍にも楽しむことが可能です。

マスク

マスクには二眼タイプ一眼タイプがあります。一眼タイプは目と目の間にフレームが無いため視界が広いというメリットがあります。一方、二眼タイプは度付きのレンズと入れ替える事ができるため、近視のかたはこちらを選ぶと快適にダイビングができますね。マスクは大体1~2万円程で購入出来ますので、ダイビングを始めて間もない方でも自分に合ったマスクを一つ持っておくと快適にダイビングが出来ますよ。


フィン

フィンは日本語では「足ひれ」と呼ばれ、なんだか魚になったようですが、ダイビングやシュノーケリングで必要なアイテムです。フィンは先端のブレードのしなりで推進力を得て進みます。ブレードが大きく広いものはそれだけ水を多くつかみますので、推進力も大きくなりますが、その分、脚力がいりますので自分の脚力にあったサイズの物を選ぶとよいでしょう。

また、フィンにはフルフットタイプとストラップタイプがあります。ストラップタイプのものはサイズ調整がしやすいので自分の足にフィットさせやすく着脱も簡単です。フルフットタイプは足にジャストフィットすると、自分の足の一部のような感覚で泳ぐことが出来るので一体感を得やすいのが特徴です。
何れも自分の足のサイズと脚力に合ったフィンを選ぶのが特徴です。

  • 脚力があって推進力が欲しい方:ブレードが長くて固いフィンがおすすめ
  • 女性など脚力が弱い方:ブレードが短くて柔らかい素材のものがおすすめ


シュノーケル

シュノーケルはシュノーケリングでもおなじみの口に管を加えて空気をすう器具で、ダイビングの場合、主に水面での移動時に利用します。使い方はマウスピースを口に咥えて呼吸します。水上に出たパイプの先端には波などでの浸水を防ぐための波よけが付いています。波よけがあるタイプでもまれに浸水する事がありますが、落ち着いて強く息を吐き出すことで水をパイプの中から吹き飛ばしたり、排水弁を使って排水します。

BC(Buoyancy Compensator)

BC(Buoyancy Compensator)とは、浮力補償装置の事で水中での浮力を調整するアイテムです。BCは現在3種類あり、ジャケットタイプ、フロントアジャスタブルタイプ、バックフロートタイプになります。ダイビング中は空気の残量や水深などで浮力が変化しますので、これを調整して常に同じ浮力でダイビングが出来る様にするのがBCの役目です。具体的にBCでの浮力の調整方法はインフレーターでタンクから空気を入れたり排気したりする事で浮力調整をします。最初は難しいと感じるかもしれませんが、慣れてくると自分の思いのままにコントロールすることができます。

ダイビングをこれから趣味として続けていこうと考えている方なら、是非BCは自分用のものを持っておきたいものです。中性浮力をとれるかどうかはダイバーのスキルとしてとても重要です。この中性浮力が楽に出来るかどうかにBCが大いにかかわっているからです。自分の身体のサイズにジャストフィットしたのもを選ぶとバランスを取るのがとても簡単になります。(逆に言うとサイズを間違えるとバランスを取るのが難しいわけです)

こういった理由から「マイBC」はお勧めなんですね。BCの代表的なブランドにはアクアラング、TUSA、AQUATEC、Bismなどがあります。機能や素材など様々ありますので、こちら「正しいBCの選び方」を参考にショップの方とも相談しながらお選びください。

BC各部の説明

  • インフレーターホース:インフレーターが先端について給排気を行うホース
  • インフレーター:給気ボタンと排気ボタンが付いた部分
  • 給気ボタン:BC内に空気を入れるボタン
  • 排気ボタン:BC内の空気を排気するためのボタン
  • ショルダーベルト:バックル付きのショルダーベルトは着脱が簡単に行えます。
  • ハーネス:タンクを背負うために設置されている部品です。
  • フラター:空気を入れる袋状のものです。ここに空気を貯めます。
  • タンクベルト:タンクを固定するためのベルトです。きつく締めるのがポイント
  • カマーバンド:ウエスト周辺を固定するためのバンド


タンク(シリンダー)

ダイバーが水中で呼吸するのに必ず必要なのがタンクです。ダイビングをされない方は「酸素ボンベ」などと言ったりするケースがありますが、実際には酸素だけが入っているわけではなく「圧縮空気」が入っています。タンクにコンプレッサーを使って200気圧(bar)ほどでタンクに空気を詰めます。このままの圧力では人間は呼吸できませんので、この圧縮空気をレギュレーターで減圧調整する事で人間が呼吸できるくらいの圧力まで下げます。これにより水中で私達は呼吸が出来るんですね。

またこの圧縮空気(呼吸ガス)ですが最近では「エンリッチド・エア」「ナイトロックス」と呼ばれる酸素濃度が高い呼吸ガスが使われるケースがあります。酸素の割合を高くする事で減圧症の症状を和らげる効果が期待できます。

このタンクですが海外ではシリンダーと呼ばれる事もあり、PADIの教材ではシリンダーと表記がされています。海外でダイビングをする予定のある方は「シリンダー」という呼び方を覚えておくといいでしょう。

タンクの種類(タイプ)

タンクにはスチール製とアルミニウム製があります。スチール製は耐圧性に優れている反面錆びやすいというデメリットがあります。これに比べアルミ製のタンクは錆びにくいという特性があるのですが、年に一回のねじ部の検査が義務付けられている事と、空気が減ってくるとプラス浮力(浮いてしまう)ため、体験ダイビングではスチール製のタンクを使うケースが多いです。

レギュレーター

レギュレーターはタンクに入っている圧縮空気を減圧して人が吸える圧力まで減圧してくれる器具で、ファーストステージ、セカンドステージの二段階で減圧を行います。(ファーストステージはタンクに接続するもの、セカンドステージは口に咥えるものと覚えてください)ファーストステージは構造的に「バランスピストンタイプ」と「バランスダイアフラム」の2種類がありますが、実際使用する時に違いを感じる事はありませんので知識として覚えておいてください。

セカンドステージについてはマウスピースを咥えたときのフィット感などはダイビングを快適に楽しむために重要になってきますね。そのほかメーカーやグレードによって安定したエアの供給が出来る様にさまざまな工夫がされていたりなど迷う要素は沢山あります。予算に合わせて良いものを選んでください。

オクトパス

オクトパスはレギュレーターのセカンドステージがフリーフロー(オーバーフロー)など、不具合が発生した時に使うバックアップ用の器材です。そのほかバディのエア切れやレギュレーターの不具合の時にオクトパスを使います。通常は使いませんが万が一の時使えなければ意味がありません。耐久性のあるものを選ぶことと潜る前には呼吸が出来るかどうかのチェックも忘れずに。

ダイブコンピュータ

「ダイコン」や「DC」と呼ばれることもある「ダイブコンピュータ」は潜水病(減圧症)になる事を防ぐために必須のアイテムです。ダイブコンピューターではどんな事を計測してくれるかと言いますと、先ず「現在水深」その他「潜水時間」「最大水深」「水温」「無減圧潜水時間」「体内酸素量」「体内窒素量」などを表示して教えてくれます。(ダイブコンピュータの詳細はこちらをご覧ください)

この表示のなかで最も重要なのが「無減圧潜水時間(減圧不要限界)」です。ダイブする時はガイドなど人任せにせずダイブコンピュータの無減圧潜水時間はこまめにチェックしましょう。また、ダイブコンピュータも完璧ではありません。その日の体調や個人差、反復潜水によって翌日に持ち越された残留窒素量など、いろいろな要素で減圧症のリスクも変わってきます。常に余裕を持った潜水が行えるように心がけましょう。

ゲージ

残圧計、水深計、コンパスの3つの計器で構成されたものをゲージと言います。(残圧計だけのものも、残圧計とコンパスだけの二連ゲージなどもあります)ダイブコンピューターにも水深計やコンパスが付いていますのでゲージで一番重要な計器は残圧計といえるでしょう。残圧計はタンク内の空気の残量を表したとても重要な計器です。残圧計の表示はバール(bar)で表示されます。残圧計の表示を見ると0~50barの目盛部分が赤く塗られています。この部分に目盛が入る前に浮上するようにしましょう。50barの空気は浮上するために最低限必要な空気です。また、こまめに残圧計はチェックするように心がけましょう。ダイブ中に空気が無くなったら大変です。

スーツ

スーツにはウェットスーツとドライスーツの2種類があります。ウエットスーツはスーツと身体の間に水を入れ、その水を体温で温める事で保温します。素材には内部に気泡があるネオプレーンゴムが使われており、ネオプレーンの表面にジャージを貼った「ジャージ」と、その表面を加工した「スキン」に別れます。

スタイルも手足をすべて覆うフルスーツや半袖タイプのシーガル、半袖、半ズボンのスプリングなど様々あります。初心者の場合は手足を保護する意味もありますのでフルスーツを着用しましょう。

ドライスーツはスーツと身体の間に水を入れず、空気の層で保温します。ウェットスーツに比べ保温性が高いという特徴があり、ネオプレーン素材で作られたネオプレーンスーツと、ナイロン、ポリエステル等にゴムなどを貼り合わせたシェルスーツがあります。

まとめ

ダイビングは楽しく安全にたのしみたいものですよね。安全に楽しむためにも道具はとても大切です。自分にあった良い器材を選ぶ事で中級・上級ダイバーの仲間入りをしましょう!

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