水中にはもちろん空気はありません。「海水」です。この海水ですが空気に比べるとなんと800倍もの密度があるんですね。この高密度の環境で、私達ダイバーは視覚、聴覚、温度、動作など、陸上とは違った影響を受けます。
水中で私達はどのような影響を受けるかを知っておくと、セーフティー&ファンなダイビングが楽しめます。
視覚の変化
水中でわたしたちは水中マスクを付けます。このマスクを通して見る水中では実際より物が大きく見えます。これは水中と空気中の光の屈折率が違うために起こるのですが、大きく見えるだけでなく物が「近く」にも見えます。
また、水中では色彩も陸上と違い青く見えます。なぜ水中では青く見えるかと言いますと、太陽光線が水の中に入ると、微笑なチリなどに光が拡散されたり水に赤や黄色などの波長の光が吸収されるために起こります。
水深が増すごとに光がどんどん吸収されていきますので、水深が深くなると青一色の世界となるわけです。深く潜る場合は水中ライトは欠かせないですね。

聴覚の変化
陸上と水中で音の伝わる早さが違う事、ご存知でしたか?実は水中では陸上の4倍ものスピードで音が伝わります。ちなみに陸上での音の速度は1秒間に330メートル、水中では1秒間に1400メートルです。クジラやイルカなど海の高等動物が音をコミュニケーションの主体にしている理由がわかりますね。
そんな水中での音の伝わり方ですが、左右の耳にほぼ同時に伝わります。このため音の発信源がどの方向なのか知る事が困難になります。人間が水中でコミュニケーションをとり場合は音より、やはり視覚にたよる方がよさそうですね。

体温の変化
水中は陸上にくらべ体温の喪失がなんと25倍も速くおこります。これは水の熱伝導が空気に比べ高いためにそのようになるのですが、ダイバーは体温喪失に注意する必要があります。
ダイビング時はウェットスーツやドライスーツなどを着用しますので、体温の喪失は素肌よりは防げますが、体温が著しく喪失し寒さや震えが起こった場合は、早めに浮上しましょう。

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